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新年のご挨拶   小出幸夫会長より

2022年 01月 05日 その他

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 
 日頃は当協会の運営にご協力いただき誠に有難うございます。昨年もCOVID-19に振り回された1年でした。第5波ではデルタ株の猛威により、どの高齢者施設でもクラスターが発生し得る状況となり、家族との面会禁止など苦渋の決断を迫られました。又、静岡県が音頭をとり、クラスター発生高齢者施設に応援職員を送るシステム(CWAT:Cluster Welfear Assistance Team)が構築されました。我々の老健協もこれに協力し、応援職員の登録、クラスター発生施設への派遣を行いました。当時は出口が見えずどうなることかと暗澹たる思いでした。しかし、昨年末にはようやく感染状態が落ち着いて来たところ、11月末には南アフリカからオミクロン変異株の報告がありました。今年に入ってCOVID-19新規感染者がじわじわと増え始め、第6波の始まりを予感させます。CWATの活動はまだ続けなければならないようようです。会員施設には格段のご協力をお願い申し上げます。
 欧米ではオミクロン変異株が主流になっています。マスコミ等で報道されていますので、皆様既に良くご存知とは思いますが、オミクロン株は感染力が従来株に比べて強いことが知られています。さて、その病気を起こす力(ビルレンス)はどうやらデルタ株よりは弱そうです。オミクロン株は上気道で主に増殖し、下気道に感染は及び難いという報告があり、肺炎を起こし難いと考えられるからです。オミクロン株はそのゲノム配列から、アルファ、デルタ株とは全く異なる系統で、元々の武漢株から早期に分化したウイルスと考えられています。従いまして、その性質もアルファ、デルタ株とは随分異なることは平仄が合っています。しかし、ビルレンスが弱いといっても、アウトブレークが起きれば医療崩壊を招きかねず注意が必要です。オミクロン変異株に対する感染拡大予防に十分留意する必要があります。
 COVID-19の脅威に晒されて、既に2年になります。この間我々は有効な感染予防策を学び、ワクチン、経口薬、抗体薬(一部はオミクロンに効きませんが)を手に入れています。また、コロナ病床も「リスクヘッジ」として用意されています。
 今年こそCOVID-19を乗り越え、皆様方と対面形式での研修、会議が行えることを祈念して擱筆します。
 
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